11月21日(土)午後1時過ぎ、「大阪希望館」相談センターに利用者とOBら6人が集まった。「元気でやってる?」久しぶりにあった仲間に少し照れくさそうに声を掛け合う。センターのスタッフ三人とと地域のボランティア(私もそのひとり)も加わり、お茶とお菓子をつまみながら利用者の集いは始まった。
自立したOBは二人。ひとりは職業訓練でパソコンの勉強をしながら、夜間にはガードマンの仕事もしている。「時間をもてあますといらんこと考えるほうなので、忙しいほうがいいんです」と言うが、なかなかハードな生活だろう。もうひとりはプラスチック成型の会社で働く。先週からアパートを借りて自立。家賃は3万5千円。「家に帰ったときが一番くつろぐ」との言葉に、「自分の城やもんなぁ」とスタッフは目を細める。しかし、時給制で正社員化の話はこれからもなさそうと、不安も残る。
希望館入所中の二人は自立に向けた挑戦ぶりを報告した。12月から年度末までの警備員の仕事は決まっているが、できれば営業の仕事に就きたいと建設会社の面接にチャレンジしている人がひとり。もうひとりは職業訓練校でリフト・小型クレーンの免許を取り、玉掛けの免許ももうすぐ取れるそうだ。就職試験にむけて、今朝、散髪に行ってきたという。背広姿で履歴書用の写真を撮った。
あとのふたりは希望館入所中に病気がわかり、生活保護を受けつつ、まず健康を回復してからの再起を期す。「普通免許があればもう少し就職口があると思うのだが…」「今は何をしているかと言われると何もしていない…」とあせりと不安も覗く。
スタッフからは、「食事はどうしてる?」「健康に気をつけて何かしてる?」など一人暮らしを気遣う質問が出され、ひとりひとりが丁寧に答える。ほのぼのとした空気が流れる。ほろ苦さも残る。「趣味は?スタッフのYさんは山歩きが好きなんやけど、一緒に行けへんか?」うん。それはいいな。私が一番にバテそうだけど。