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2010年6月6日

中島岳志さん招き、シンポジウムを開催

Filed under: お知らせ,スタッフBlog — 事務局 @ 10:33 PM

中島岳志5月22日、自治労大阪府本部主催の「地方自治研究集会」で、北海道大学准教授の中島岳志さんを講師に招いて、「市民が作るセーフティネット『大阪希望館』」をテーマとした分科会が開催されました。

中島さんは『脱『貧困』の見取り図をどう描くか」をテーマに講演。赤木智弘さんの「希望は、戦争」論や秋葉原事件を読み解く中から、「経済的貧困」が「関係の貧困」に直結する「承認格差社会」が出現していることを指摘。中島さんが尊敬する福田恒存の言葉「なにをしてもよく、なんでもできる状態など、私たちは欲してはいない。ある役を演じなければならず、その役を演じなければ、他に支障が生じ、時間が停滞する-ほしいのは、そういう実感だ」を手がかりに「希望は、包摂!」と、方向付けられました。そして釧路市における生活保護行政の実践や中島さんが中心となって運営されている札幌市発寒商店街での「カフェハチャム」の取り組み、札幌市と協働で取り組む「ビッグ・イシュー」販売活動など豊富な事例を基に、ソーシャルインクルージョンの可能性に脱『貧困』の展望を示唆されました。(中島さんの講演については現在、テープ起こし中です。完成後より詳しく報告させていただく予定です。)

沖野充彦分科会では、中島さんの講演ののち大阪希望館沖野事務局次長やふたりの利用者代表から大阪希望館の活動報告を受け、その後会場の参加者も交えトークセッションを行いました。後半は地域で障害児者とともに生きる取り組みを20年以上にわたって継続しておられるNPO法人「あとからゆっくり」理事の森泰輔さんも加わり、「社会的包摂(ソーシャルインクルージョン)」の重要性を確認できた意義ある分科会となりました。

なお、中島さんは分科会前日の21日、「大阪希望館」の相談センター及び支援居室の見学に訪問してくださり、希望館スタッフや自治労府本部のメンバーと交流を図っていただきました。中島さん、二日間にわたり、ありがとうございました。

相談センターにて相談センターにて

支援居室にて支援居室にて

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