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2012年7月24日

7月21日、豊崎東会館で「大阪希望館設立3周年記念集会」を開催

Filed under: スタッフBlog — 事務局 @ 4:50 PM

-大阪希望館設立3周年記念誌「大阪希望館3年間の挑戦-誰も社会からこぼれ落とさないを合言葉に―」を発行-

豊崎東の皆さんはじめ110人が参加

7月21日、北区の豊崎東会館にて「大阪希望館設立3周年記念集会」が開催され、地元、豊崎東のみなさんをはじめ、労働組合、NPOや福祉施設関係者、宗教者など支援者110人が参加しました。

大阪希望館代表幹事 山田保夫さん 大阪希望館代表幹事で前大阪労働者福祉協議会会長の山田保夫さんが開会あいさつに立ち、「今回で退任となるが、これからもライフワークとして関わっていきたい」と希望館への思いを語られました。

沖野事務局長続いて第4回総会議案の審議に移り、沖野事務局長が経過と議案を一括提案、参加者全体の拍手で可決決定されました。

「人が人として生きること」松浦神父が講演

松浦悟郎 神父総会から記念集会に入り、代表幹事でカトリック大阪大司教区補佐司教の松浦悟郎神父が設立3周年記念講演。演題は「人が人として生きること」。講演で松浦神父は「マズローは人間欲求を生理的欲求から自己実現の欲求までの5段階に分類したが、私にはさらにその基層にもう一つ深い層があると思える。

人間には、人間が人間であることを支える尊厳に関わる層である。体の傷は治療で癒され、心の傷は人間関係の修復で癒されるが、尊厳に根差す層が傷つけられると簡単には癒されない。そこが傷つけられると人は自分で自分を否定してしまうからだ。そうした層への共感の重要性を灰谷健次郎は沖縄の『肝苦りさ(ちむぐりさ)』という言葉に見出した。『肝苦りさ』を失わなければ生きていける、と。希望館はこの人間の深層に届いた支援をこれからも担っていっていただきたい」と語られました。

入居者・卒業者が近況と決意語る

決意語る入居者・卒業者次に2人の入居者と6人の卒業者が参加者の前で近況を報告。なかなか安定的な就職先はなく、緊急雇用対策で働きながら自立生活を継続する人や今は病気治療を優先せざるを得ない人など、厳しい実態の中で懸命に生きる姿が参加者の心を打ちました。

人情噺に和み、新たなチャレンジを決意

笑福亭仁勇師匠後半は、笑福亭仁勇師匠から古典落語「鹿政談」をご披露いただきました。これはうっかり鹿を殺してしまった正直者の老豆腐屋さんを奉行はじめみんなが守ってあげる上方落語らしい人情噺。会場は穏やかな笑いに包まれました。

最後に新しい代表幹事に就任された大阪労働福祉協議会会長(連合大阪会長)の川口清一さんから閉会のあいさつ。「希望館が必要とされない社会が望ましいが、むしろ逆行している。希望館を発展させつつ、行政への政策要望にも力を入れていきたい」と締めくくられました。

大阪希望館3周年記念誌を発行

また、今回の集会に向けて大阪希望館設立3周年記念誌「大阪希望館3年間の挑戦-誰も社会からこぼれ落とさないを合言葉に―」が発行されました。記念誌には名誉館長で直木賞作家の難波利三先生が一文を寄せてくださっているほか、3年間の活動の記録と分析、多くの支援者の皆さんの希望館へ託す思いなどが満載されています。

これからもよろしくお願いします

「大阪希望館」は3年を経て、一般社団法人資格も取得し、新しい歩みをスタートします。今後とも皆様のご支援とご協力をお願いいたします。